Googleアナリティクスのノーリファラーとは
Google Analytics(以下、アナリティクス)の「referral」(以下、リファラー)とは、対象サイトにユーザーが訪問した際の「参照元ページ」を指します。
例えば、abcd.com というサイトを閲覧していたユーザーが、そのページの中にある efgh.com というサイトへのリンクをクリックして遷移した場合、efgh.com にとってのリファラーは、abcd.com になります。
本題の「no referral」(以下、ノーリファラー)ですが、referral(リファラー) が no(ない) という意味です。ユーザーがどのサイトから遷移してきたのか特定することがが出来ないトラフィックとなり、参照元がないため「ノーリファラー」と呼ばれます。
アナリティクスでは、ノーリファラーの流入は「no referral」とは表記されず、「Direct」と表記されるため、【 Direct = ノーリファラー 】と覚えましょう。
ノーリファラーになる代表的なアクセス
ノーリファラーで計上されてしまうトラフィックとして代表的なものは、
- URLを直打ちしての流入
- ブックマークに登録しているURLからの流入
- メールやエクセル内などに記載のURL
- QRコードに仕込んだURLからの流入
などが挙げられます。
また、対象サイトがSSL非対応だった場合、SSL化しているウェブサイトからのトラフィックもノーリファラーとして計上されます。
google chrome や safari などの主要なブラウザは、ウェブサイトのSSL化を推奨しており、非SSLのウェブサイトにはアドレスバーの横に「このサイトは安全ではありません」という表記が表示されます。
そのため、http(非SSL)から https(SSL対応)へ移行するウェブサイトが増えてきており、それに伴って、SSL非対応のサイトの場合はノーリファラーで計上されるトラフィックが増えているのです。
加えて、モバイル端末からのトラフィックがノーリファラーで計上されるケースが増えてきています。これは基本的に、スマートフォンアプリ内のURLからの流入はノーリファラーとして計上されるためです。
※ Facebook や twitter などの一部のアプリは、リファラー情報を引き渡すために別のURLに転送してからウェブページを表示させているので、ノーリファラーにはなりません
また、モバイル端末のOSやブラウザのバージョンによっては、セキュリティで参照元情報を送信しない設定にしてあり、ウェブブラウザからの流入であっても、ノーリファラーとして計上されるケースがあります。
ノーリファラーにならないアクセスとは
アナリティクスは、ユーザーの流入がノーリファラーだった場合、Cookie データを活用して対象ユーザーが前回アクセスした際のリファラー情報を使用します。
ユーザーがブックマークしたURLから直接流入したとしても、もしそのユーザーが前回に Google 検索から流入していたとして、そのCookieデータが残っていれば、参照元は Google のオーガニック検索経由として計上されます。
しかし、近年ではその Cookie データの活用に対する規制が厳しくなってきており、Cookie データが保存される期間も短くなっていることも、ノーリファラーとして計上されるケースが増えている一因となっています。
Cookie の仕組みや規制の内容について詳しく知りたい方は、下記記事を参照ください。
ノーリファラーを少なくするために運用者側に出来ること
このように、Cookieの規制やセキュリティが強化されていく現在のインターネット業界において、サイト運用者側の努力でノーリファラーでの計上を回避するのに出来ることは決して多くありません。
サイト運用者側のひと手間で出来ることは、
- メールやエクセル内、QRコードのリンクにパラメータを付与すること
- SSL非対応のサイトの場合は、SSL対応にすること
上記を行うことで、今までノーリファラーで計上されていた流入の一部で、リファラー情報を取得することが出来ます。
まとめ
如何でしたでしょうか?今回は、アナリティクスで計上される「ノーリファラー」について、ノーリファラーで計上されてしまう原因と、回避するためにサイト運用者側で出来ることについてご説明いたしました。
特にメールマガジンの配信を行っている場合や、QRコードを使ってキャンペーンを行っている場合は、パラメーターを活用してリファラー情報を取得することで、正しいアクセス解析に繋げることが出来ます。