Instagram や Facebook といった Meta のプラットフォームで広告を出稿する方法は、複数存在します。「インスタアプリ」や、「 Facebook 広告センター」、「 Meta Business Suite 」、「 Meta 広告マネージャ」などです。
なかでも、最も詳細な広告配信の設定をできるのが、「 Meta 広告マネージャー」から出稿する方法です。Meta 広告マネージャを活用する場合、まずは「 Meta ビジネスポートフォリオ(旧:Meta ビジネスアカウント)」が必要になります。
「ドメイン認証」は、その Meta ビジネスポートフォリオの設定項目の中にある一つです。今回は、なぜドメイン認証の設定が必要なのか、設定しないとどのようなデメリットがあるのか、設定する場合の流れなど、Meta のドメイン認証について詳しく解説します。
Meta ビジネスポートフォリオのドメイン認証とは
「Meta ビジネスポートフォリオ」と聞いて、聞き覚えがないという方も多いかもしれません。
以前は、「Meta ビジネスマネージャ」や「Meta ビジネスアカウント」と呼ばれていたもので、改称され、現在は「Meta ビジネスポートフォリオ」が正式名称となっています。
Meta ビジネスポートフォリオを使用すると、Meta のプラットフォームにおけるマーケティング活動を統合できるようになり、外部のパートナーと連携する際などに効率的になります。
その Meta ビジネスポートフォリオで操作することのできるメニューの一つに、【ドメイン認証】というものが存在します。これは、対象のウェブサイトのドメインの所有者であることを、Meta に承認させるためのメニュー項目です。
このドメインを認証する作業は任意となりますが、ドメイン認証を行うことで出来るようになることもあります。その理由や内容について、次章以降で詳しくみていきましょう。
ドメイン認証の手続きが存在する理由
ドメイン認証には、セキュリティ対策の目的があります。
Meta のプラットフォーム( Instagram や Facebook )で広告出稿をする際、広告をクリックしたら広告主のウェブサイトにユーザーを誘導させるケースを多く目にすると思います。
そのためドメイン認証の作業には、悪意を持ったユーザーが、所有していないウェブサイトを広告の遷移先に設定し、偽情報の拡散させるといった不正利用からドメインを守るという役割を担っています。
具体的には、ドメイン認証した自社のドメインを広告の遷移先に指定している広告主を確認することができるようになり、これらの広告を許可または却下することができます。
また、これはオーガニック投稿においても同様に、自社の認証済みドメインに誘導するオーガニック投稿のリンクを編集できるようになります。
ドメイン認証をしないと発生するデメリット
ドメイン認証には先ほど、不正利用からドメインを守る役割を担っていると先述しました。それは、ドメイン認証を行っていない広告アカウントは、不正利用と疑われた場合に出稿停止の措置を受ける可能性があるということです。
また、以前は合算イベントを利用するのにドメイン認証が必須であったことから、ドメイン認証を済ませていない場合、広告のパフォーマンスが低下する可能性があるとも言われていました。
しかし、2023年5月31日のアップデートにより、合算イベントを利用するのに必須であったドメイン認証作業は不要になったため、コンバージョン計測を理由にドメイン認証を行う必要はなくなりました。
しかし、依然としてドメイン認証は推奨されており、作業自体もそこまで難しくないため、よほどの理由がない限りは確実に済ませておいた方が良いでしょう。
ドメイン認証作業の流れ
それではここから、ドメイン認証の流れを解説します。
ビジネスポートフォリオの管理画面を開いたら、「ブランドセーフティー」のメニューの中にある、「ドメイン」を選択します。
「追加▼」をクリックして、「新しいドメインを作成」を選択します。
「あなたのドメイン」の入力枠に対象のドメインを入力し、「追加する」を選択します。
「オプションを一つ選択してください」の選択項目で、認証する方法を次の3種類の中から選択します。
- HTML ソースコードにメタタグを追加する
- ルートディレクトリに HTML ファイルをアップロードする
- ドメインレジストラーで DNS TXT レコードを更新する
どの選択肢からでもドメイン認証の結果は同じですが、DNS TXT レコードはドメインの管理画面からネームサーバーの設定に変更を加えるという、多少の専門知識が必要になるため、以下の2つのいずれかで認証することをおすすめします。
「HTML ソースコードにメタタグを追加する」方法では、表示される Meta タグをコピーして、認証したい対象のウェブサイトの <head>~</head> の間に貼り付けるだけです。
「ルートディレクトリに HTML ファイルをアップロードする」方法では、FTP ソフトを使用して、認証したい対象のウェブサイトのルートディレクトリに、ダウンロードした HTML ファイルをアップロードするだけです。
認証する方法を反映したら、「ドメインを認証」を選択します。
「 (ドメイン名) が認証されました」と表示されたら、「完了」を選択して設定作業は終了です。
もし認証が上手く出来ない場合は、何かしらの原因があるため、以下の Meta 公式ヘルプを参考にしてください。
参考:ビジネス設定でドメインを認証できない原因についてのトラブルシューティング | Metaビジネスヘルプセンター
まとめ
いかがでしたでしょうか? 今回は、Facebook 広告や Instagram 広告など、特に Meta のプラットフォームで広告を出稿する際に設定した方が良いとされている、「ドメイン認証」について解説しました。
当記事でご説明したように、ドメイン認証の目的や役割から鑑みると、仮に広告を出稿しない場合であっても、自社のドメインを守るために極力、ドメイン認証は済ませておいた方が良いと言えるでしょう。
認証の作業自体は、比較的容易に行える方法もありますので、まだ設定していないという方や、これから Meta のプラットフォームで広告出稿を検討されている方はぜひ、ドメイン認証を行うようにしてください。