Instagram のアルゴリズムを理解する
Instagram は独自のアルゴリズムを活用して、「フィード」「ストーリーズ」「リール」「発見タブ」などの各機能ごとに表示するコンテンツに対して、利用ユーザーのニーズに合わせたパーソナライズを提供しています。
もっと簡単に言うと、Instagram は利用ユーザーの人物像(年齢層や性別など)や閲覧履歴を把握して、そのユーザーが興味を持つと考えられる投稿を表示させています。
そのため、Instagram を運用する上で、アルゴリズムについて理解することは非常に重要です。アルゴリズムを正しく理解することで、自分の投稿がより多くのユーザーに届く可能性が高まるためです。
以下に、各機能ごとのアルゴリズムで、筆者が特に重要と考えているものをご紹介します。
フィードのアルゴリズム
フィードとは、ホーム画面に投稿が表示される場所で、Instagram を立ち上げて最初に表示される、最も基本的、且つ、重要な画面です。
自身がフォローしているアカウントの最新投稿以外にも、興味を持つ可能性があると思われるアカウントの投稿も表示されます。
また、過去の「いいね」「保存」などのエンゲージメントアクションに関連するトピックのコンテンツも表示されます。
筆者がフィードで重要と考えているシグナルは、以下の3つです。
① エンゲージメントによる、閲覧ユーザーの興味・関心
エンゲージメントとは、過去に閲覧したユーザーが投稿に対して行った、いいねやコメント、保存などの反応や行動のことを指します。
投稿に対する閲覧ユーザーの反応に応じて、そのユーザーが興味を持ちそうな投稿が選別され、優先的に表示されます。
② エンゲージメントの発生量と、発生するまでの速さ
対象の投稿に対するいいねやコメント、保存などのエンゲージメントアクションが、どれだけのユーザーから行われたかが重要になります。
また、それらのアクションが、投稿してからどれくらいの速さで実行されたのかも重視されます。
③ アカウントに対する、閲覧ユーザーの興味・関心
対象のアカウントに対して、閲覧ユーザーがどれくらい興味を抱く可能性があるかが重視され、投稿の滞在時間やいいね、コメント、保存、プロフィールへのアクセス数などによって判断されます。
対象のアカウントが多くのユーザーのエンゲージメントを集めていると、フィードで優先表示されやすくなります。
ストーリーズのアルゴリズム
ストーリーズでは、閲覧ユーザーがフォローしているアカウントのストーリーズ投稿が表示されます。
日常の瞬間をリアルタイムかつ気軽に共有することで、そのアカウントをより身近に感じてもらうための機能です。
ストーリーズ投稿は、公開されてから24時間後に自動的に消え、優先度が高いものほど、左側に表示される仕様になっています。
筆者がストーリーズで重要と考えているシグナルは、以下の2つです。
① ストーリーズに対する閲覧頻度
閲覧ユーザーがフォローしている各アカウントに対して、そのストーリーズをどのくらいの頻度で閲覧しているかが重視されます。
閲覧頻度が高いアカウントのストーリーズほど、ユーザーは見逃したくないと判断され、優先的に表示されるためです。
② ストーリーズに対するエンゲージメントの発生量
閲覧ユーザーがフォローしている各アカウントに対して、そのストーリーズにいいねやスタンプへの反応、DM などのエンゲージメントアクションが発生している頻度が重視されます。
リールのアルゴリズム
リールタブは、閲覧ユーザーがフォローしていないアカウントのリール投稿が表示されます。
15秒~60秒までの短い動画コンテンツを公開することができる機能です。
先述のフィードやストーリーズとは異なり、リールはコンテンツが面白いと判断されると優先的に表示される仕様になっています。
筆者がリールで重要と考えているシグナルは、以下の3つです。
① リール投稿に対する視聴完了率
動画が最後まで観られた割合を示す、「視聴完了率」が重視されます。例えば、出来る限り尺の短い動画の方が、視聴完了率は高くなる傾向にあります。
他にも、字幕や音楽を入れるなどで、閲覧ユーザーに動画を最後まで観てもらえるように工夫する必要があります。
② リール投稿に対するエンゲージメントの量
いいねやコメント、保存、シェアなどのエンゲージメントアクションの多いリール投稿は、優先的に表示される傾向が高くなります。
③ エンゲージメントによる、閲覧ユーザーの興味・関心
閲覧ユーザーが、どんなリールに対して視聴完了やエンゲージメントしたかが重視されます。
閲覧ユーザーの反応に応じて、そのユーザーが興味を持ちそうなリールが選別され、優先的に表示されます。
リールは、アカウントに対する興味・関心などよりも、視聴完了など閲覧ユーザーの行動による優先順位付けが大きい傾向にあります。
そのため、フォロワー数が少ないアカウントであっても優先的に表示されることがあり、拡散性は他の投稿よりも高くなります。
コンテンツ自体の面白さが最も重要ですが、少なくてもリールのキャプションにハッシュタグを設置して、取り扱っているテーマをアルゴリズムに明確に伝えるようにしましょう。
発見タブのアルゴリズム
発見タブでは、先述のリールタブ同様に、閲覧ユーザーがフォローしていないアカウントの投稿が表示されます。
そのため、この発見タブに自身の投稿が表示されると、新規ユーザーへのリーチが大きく伸びることになります。
Instagram で新規ユーザーを獲得していくためには、この発見タブに投稿を表示させることが重要となります。
筆者が発見タブで重要と考えているシグナルは、以下の3つです。
① エンゲージメントの発生量と、発生するまでの速さ
先述のフィードで紹介したアルゴリズム同様に、対象の投稿に対するいいねやコメント、保存などのエンゲージメントアクションが、どれだけのユーザーから行われたかが重要になります。
また、それらのアクションが、投稿してからどれくらいの速さで実行されたのかも重視されます。
② エンゲージメントによる、閲覧ユーザーの興味・関心
閲覧ユーザーが、発見タブでそのような投稿にエンゲージメントしたのかが重視されます。
投稿に対する閲覧ユーザーの反応に応じて、そのユーザーが興味を持ちそうな投稿が選別され、優先的に表示されます。
③ アカウントに対する、閲覧ユーザーの興味・関心
閲覧ユーザー以外のユーザーが、対象のアカウントにどのくらいエンゲージメントしているかが重視されます。
アカウントがいかに多くのユーザーの興味・関心を引いているかが重要となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 今回は Instagram のアルゴリズムについて、各機能ごとに筆者が特に重要と考えているものをご紹介しました。
Google などの検索エンジンが、検索ワードに応じた検索結果を瞬時に機械的に表示させているように、Instagram もまた、各閲覧ユーザーに適した投稿を瞬時に機械的に表示させています。
検索エンジンであってもソーシャルネットワークであっても、「有益なコンテンツを発信してユーザーの欲求を満たすこと」が、運用者にとって最終的に行きつく先になります。
しかし、各プラットフォームの機械的な規則となる「アルゴリズム」の傾向を把握して、戦略的に運用することで、アカウントを成長させるための近道を通ることが出来るのです。